ぺりぱりぽりぱり

ひとりごとのでかいおばさんが落語その他の舞台や美術展などの浅い感想文をかくブログ。鯛のうろこをとるときの擬音。

2023年2月23日(木・祝) 佐ん吉 朝の会 @繁昌亭

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まえに昼席でみて気になっていた桂佐ん吉さんの落語会に行ってきた。
10:30開演の朝席。

朝席は良いね。12時に終わるから出てすぐ天神橋筋商店街に行って混雑する直前にお昼ご飯が食べられる。

 

田辺聖子さんの百人一首解説本で知っていちど聞いてみたかった「ちはやふる」と、ラフカディオハーンの『怪談』に収録されている『かけひき』をもとに柳家喬太郎さんがつくった「雉政談」。
どちらもよかった。

「楽屋風景」と題された箸休め的なコーナーは、楽屋で着物をチェンジしながら佐ん吉さんと弥壱さんが話してる的な風景を座布団の横で繰り広げるというもの。

その中で「雉政談」は喬太郎さんが作ったけどさらに原作があるのだということを喋っていた。
原作があるから「喬太郎作」って書かなくていいよ〜と言ってくれたらしい。

 

「雉政談」、はじめはファンタジー色のほのぼのとした夫婦のはなしと思っていたら急に夫がサイコパスな本性を現し、御奉行様によるお裁きの場面に。
そこから原作と重なってくるのだが、「楽屋風景」では原作は何かということを明言していなかった。

偶然ちょっと前にKindleUnlimitedで光文社古典新訳文庫の『怪談』を読んでいたので「これは…!」ってなってワクワクした。

たしかに『かけひき』は『怪談』のなかでも特にインパクトの強い話だった。
ちなみに『怪談』は読了してません。後半の論文っぽいところでリタイヤしました…。

 

佐ん吉さんって顔が薄いせいか、喋ってるセリフの人格によって顔が変わって見える。特に夫が凡庸な顔からシームレスにサイコパス化してお裁きの場面では狂人になってたのがこわい。

お公家っぽい顔してるし破天荒な芸風でもなさそうなのに凄いや、と思ったけど
「米紫&吉之丞 マル秘ワールドニュース」(@米朝事務所YouTubeチャンネル)によると佐ん吉さんはえげつない下ネタを喋る人らしいし釣りの餌にするために増やしたミミズが愛おしくなってペットにしていたりするので
わりと闇を抱えた人なのかもしれない…
下ネタ苦手で彼のラジオととかはきかないでおこうと思っているのでほんとうのところは分からないです。すまんね。